プライスアクションのみでFXトレードするのに必要な事

プライスアクションは日本語に訳すと値動きという意味です。

主にローソク足を見てトレードを判断していくのですが、プライスアクションのみでトレードをする上でこれは絶対に抑えておかないといけないという注意点や、プライスアクションのみでトレードをする方法をご紹介たいします。

必ず上から順に見てください。一部分だけ飛ばして読んでも意味がありません。

そして読み進めるごとに意味が分かるよう徐々にレベルを上げて行きます。

誤解が多いプライスアクションのみのトレード

まず最初に大きな誤解をされている方も多いと思いますので一度しっかりとお伝えしておきます。

例えばプライスアクションのサインでは下記のような物がいくつか挙げられます。

↓強気リーバサル(買いサイン)

前の足を覆いかぶさるように陽線が出来ると強気リバーサルと言って買いサインになります。(売りは逆です)

↓ピンバー

極端にヒゲが長く実体が小さいピンバーもまた買いサイン売りサインとして有名です。

このように代表激なプライスアクションの形を学ぶのは重要な事ですが、プライスアクションのみでトレードというのはこういったローソク足の組み合わせに従って単純に売買する事では決してありません。

何故ならそれだけでは絶対に勝ち続ける事は不可能だからです。

もちろんローソク足の組み合わせはプライスアクションのみでトレードする上で重要な点です。ですがそれ以上と言っても過言ではないくらい重要な事が沢山あるんです。

ではプライスアクションのみでトレードをする上で何が重要になってくるのか、いくつか重要な点やセオリーがありますのでしっかりと理解していきましょう。

時間帯の特性を理解する事

日本時間で言いますと大体夕方17時くらいから全体的に値動きが活発になってきます。

これは通貨ペアによる所もありますが、EUR/GBP/絡みの通貨はこのくらいの時間から動いてきます。

一日の中でボラティリティの拡大率が一番高い時間帯がここにあたります。(逆に朝から16時くらいまではAUD/JPYといったオセアニア通貨が絡んだ以外の通貨ペアはボラティリティが低い日がとても多いです。)

確率的に間違いなく値動きは弱いです。そしてそういう間違った時間帯に間違った通貨、例えば日本時間の日中にEUR/USDでトレードしても、インジケーターを使おうがプライスアクションのみでトレードしようが基本的に勝率は悪いです。

過去検証をすれば日中でも動く日はありますが、トレードは基本的に確立にのっとって行う物ですから決して無視してはいけません。

もしあなたが数時間以内でトレードを終わらせるデイトレードなどで利益をあげたいのでしたらこの時間帯の特徴は大前提としてしっかりと把握する必要があります。

↓時間帯の特徴は下記の記事でしっかりと解説しています。

知らないと大損|FXにおける時間帯の特徴とセオリー・おすすめの通貨ペア一覧

チャートフォーメーションを覚える

プライスアクションのみでトレードをしたいと考えている人なら多くの方が既に沢山のチャートフォーメーションを覚えていらっしゃるかと思います。

↓転換サインで有名な形

FXにおける重要なプライスアクションの反転サイン・チャートフォーメーション一覧

ちなみに転換サインは全てクラスターに集約されます。上位足で見たらクラスターになっているという意味です。ここでは深い話はしませんが細かい形にこだわる必要はありません。

基本的に覚えるチャートフォーメーションは転換サインとポールに対しての調整のフラッグくらいで十分です。それ以外は例えばペナント(三角持ち合い)とかカップアンドハンドルとか特に必要ありません。

↓フラッグラインは青線

厳密な形ばかり覚えても意味のない物も多く、その理由としてあるのが

トレードする方向は全体像を見て決まっているからです。

厳密に言えばこれはどういうスタイルでプライスアクションのみでトレードするかによって変わってくるところですが、基本的にはトレードする方向は決まっているんです。だから三角持ち合いと言われるペナント(P波動)とか要らないんです。

視覚的に状況を判断する

プライスアクションやチャートフォーメーション以上に重要になってくるのが視覚的に今がどういう状況なのかを判断する事です。

●高値と安値がある程度見えているレンジ

●高値も安値も更新しているよく分からないレンジ

●調整局面(25EMAを使っていますが画面左側のMAは上げてきていますしローソク足と空間もあるので強い上昇の後というのがわかる)

●普通のトレンド(価格更新力が弱いがMAは右肩上がりが続いている)

●強いトレンド

常に状況というのを何より見てください。

そしてプライスアクションのみでトレードをしたいという方はこの記事にたどり着いていますが、この記事を見ているあなたはトレードに関する知識は既に中級者~上級者の方だと思います。

よって今から言う事は大衆向けに言っても理解されず難しい事はみんな無視するのであまり言いませんが、ここではハッキリ言いますね。

これらの状況は全て全部目視で判断しています。(MA一本くらいは参考になります。傾斜を見るだけでもわかりやすい)

私はプライスアクションのみでトレードをしていますが、そこに至った考えをすみませんが一度共有させてください。もしかしたらあなたもそうかもしれないので。

今から一般的なサイトや証券会社の解説ページに書かれている事を列挙します。

↓ボリンジャーバンドは横向きですね。ここはレンジです。

気付いた時にはもう遅い。

↓MAが3本ともパーフェクトオーダーですね。ここはトレンド中です。

パーフェクトオーダーが出た後に押しを待ってから入ってたら負けまくる。遅い。

↓上位足(日足)は上向きですね。下位足で買いだけを考えましょう

下位足に落とし込んでトレンドフォローしても負けまくるんだが!?そもそもデイトレードレベルで4時間日足の影響力を意識する方が負ける。

まぁたぶん似たような考えの方がこの記事を見られていると信じでここからは難易度が上がりますが見てください。

まずは分析スパンと使う時間足を決める事

プライスアクションのみでトレードをするならば、まずは使う時間足とローソク足何本くらいまでを分析スパンにするのか決めてください。

私は5分足で90本程度しか見ません。(夜になったら当日朝からの流れだけパッと見たりはしますが)

↓そしてこれだと何が起きているのかがわかりません。トレンド力の強弱も分かりません。少し動いたら全部強いトレンドに見える。

↓少しスケールを狭めていつも見ています。

これ、まったく同じチャートなんです。全然違いますよね。トレンドは長いが勢いはそこまでってのがわかります。

いつも見る画面をしっかりと決めてください。分析スパンもしっかりと決めてください。さすがにあれもこれもじゃ人間無理です。

自分の得意なフィールドを作るんですね。過去検証する時もそうです。

ひたすら目で見て

  • 高値と安値がある程度見えているレンジ
  • 高値も安値も更新しているよく分からないレンジ
  • 調整局面
  • 普通のトレンド
  • 強いトレンド

ザックリこのように分けます。(脳内で分けている訳ではなく無意識で分けています。そのくらい過去検証しないとプライスアクションのみでトレードは出来ません)

私はインジケーターを駆使してトレードを行う事に物凄く疑問を覚えた人間なのでやりました。(今は上手に使えますが無くても良いです)

ひたすら同じ時間足と決めた分析スパンを見ていってください。(最初は例えばトレンドの調整局面だけを徹底的に見てみるとかがオススメ。)

マーケットのセオリーを学ぶ

価格というのは常に試しあいです。これは絶対に知っておかないといけない原理原則で、プライスアクションのみでトレードをするのであれば価格の試しについて理解する必要があります。

基本的には価格が十分試された後で仕掛ける事が多いです。

マーケットはいつどこを試すかわかりませんが、それをプライスアクションで読み解きます。

簡単に言いますと試しの水準に来た時にローソク足の大きさは何より重要なメッセージになっています。

矢印部分で下にブレイクした後、レジサポラインと言われるボックス下端ラインに2回到達しました。(黄色丸部分)

そこに至るまでの陽線(オレンジ)の大きさを見ると、1番と2~3番では大きさが全然違いますよね。

下にブレイクしたのに大きな陽線で戻してきたという事は、下抜いた後買いたいと思って買う人が多い・強いというのがわかります。

という事は下にブレイクしたけど受け入れない買い勢が多いといのもわかりますよね。プライスアクションって言っても大げさに考える必要はないんです。

左の黄色丸で売るのはまだ理解出来ますが、右の黄色丸では絶対に売りません。その後の流れを見ても分かるように2番の陽線を下抜けていませんね。(これは結果論ではなくこういう風にプライスアクションで分析するんです)

↓三尊が出たけど売らない例

ボックス部分は見事に転換サインである三尊が出ていますが、ここを下抜いても売りません。何故ならこの画面一枚でもしっかりと上げて来たという事が分かるからです。

これはポール(赤いライン)と転換サインの大きさや幅を比較します

この三尊は上昇の高値圏で横ばいになっているので売りません。三尊だからって転換しない好例です。

しかしこの横幅がもっと大きいとポールを返せるサイズになってくるので売る時もあります。

ただ全体の状況を見たら上げてきているので、よほどの根拠と自信がない限りは買いだけを考えます。

↓これは買います

さっきの画像と見比べてください。転換サインは全てクラスターに集約されると私は教えましたが、三尊だから強いとかそういうんじゃないんです。

ポールを返せる大きなクラスターや長い横ばいクラスターだと転換狙いが出来ます。

これは全体像を見て判断しますし、この直近のポールと転換サインのサイズ感の比較は死ぬほど重要です。(ちなみに私は上位足を見ないので画面右側の上の方まで取れません。リスクリワード1:2くらいを上限にしています。やる事とやらない事を決めるのも大事!)

転換狙いはポールを十分に返していける大きさが必要。

他にもプライスアクションのみでトレードするのに重要な記事を沢山書いてますのでご覧になっていってください。

FX|プライスアクション分析の原理原則における価格の試し合いについて

FXでダマシブレイクを見抜き理想のブレイクだけを狙い撃ちする分析方法

FX|MAを使ったブレイクアウト手法とMAの落とし穴