FXではブレイクトレードだけに限らず、自分が保有しているポジションをどこで決済しようか迷っている時、ダブルの圧力を知っているとあらゆる場面で有利に働きます。
ここでは一般的に言われているダブルの圧力の解説だけにとどまらず、リアルトレーダーが実際に使っている理想的なダブルの圧力について解説いたします。
こちらの記事はボブボルマン氏の5分足スキャルピングにも出てくる解説になります。
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2023/10月末note発売に伴い、私は論より証拠タイプなので2023/11月にmy fx book用に口座を立ちあげました。(過去に成績が良かった部分だけをpick upするのとは訳が違い、発売後にトレード開始した成績です。)
結果5分足スキャルピングを実践して月利は約80%でした。
これは簡単な手法やシステムトレードでは逆立ちしても絶対に出す事の出来ない成績ですので、是非この素晴らしい手法を実践してみてください。
ダブルの圧力とは
ダブルの圧力とは新規の買いが入る所で同時に売りの損切りが入る事を指します。(逆のパータンでは新規の売りと買いの損切り)
そしてこのダブルの圧力を貯めたブレイクは通常よりも大きく価格が気持ちよく動く時が多いのも特徴です。
では一体どういう時にそのダブルの圧力がかかるのか?それは買い勢と売り勢のコンセンサスがある程度一致するというとても重要な条件があります。(コンセンサスとは意見が一致するという意味)
↓こちらを例に解説いたします。
上記レンジ状態では、売り勢は相場は落ちると思っているから売りますし、買い勢は相場は上がっていくと思っているから買う訳です。
そうしてある程度売りの防御ライン(ボックス上端ライン)と買いの防御ライン(ボックス下端ライン)を双方が守る形で戦っているイメージ。
↓しかしいつかはブレイクしていくもので、下記のように上に抜けた場合
それまで防御していたボックス上端ラインを上抜けた訳ですから、
- ボックス内で売っていた売り勢は損切りする(売りの損切は買いになる)
- 上にブレイクした事により相場が上がると見た新規の買いも入ってくる
この二つが絡む事をダブルの圧力と言います。
ダブルの圧力の原理原則を理解しましたら重要なのはここからで、ダブルの圧力が適切に働く時とそうでない時の例をご紹介いたします。
ダブルの圧力は状況も重要である
相場にはあらゆる手法でトレードに挑む投資家がいて、相場の方向性に合わせたトレードのみをするトレーダーもいれば逆張りを専門にしているトレーダーもいます。
しかも分析に使う時間足や手法も人それぞれ。よって自分が見ているチャートだけが全てではないのがこのFXにおける特徴でもあります。
↓例えば少し極端ではございますがわかりやすい解説がこちら
相場は明らかに上昇しており強い上昇トレンドが発生。
何処でも良いです。青い丸のどこかであなたは買いを選択してポジションを保有していると仮定します。そしてまだ利確はしていません。
↓次にこのような形になったとします
直近で一応は安値を切り下げましたが、あなたはここで利確しようと思いますか?
それともまだ保有して利益を伸ばしますか?
これは月並みな例えですが、これだけしっかりと上昇していたら基本的に相場は簡単には転換しません。
よって赤いラインを下抜いた時にダブルの圧力を理解していないトレーダーは、赤いラインを下抜いた時に買いの決済である売りは入りますが新規の売りは入ってきづらいのです。
何故なら明らかな上昇トレンドの時は価格が落ちたら買おうと考えている投資家が多いからです。
ダブルの圧力とはコンセンサスがある程度定まった時に効果的に発動します。
↓次にこちら
上昇トレンドは一旦落ち着き調整局面であるレンジに入りました。
このレンジというのはこのボックス内だけで言えば売りと買いの力は均衡がとれている状態です。
価格が横ばいになって来た事によってトレンドに転換意識も集まってきて、ボックス内では新規の売りも入ってきています。
↓その後このようにブレイクした場合。
ボックス内で売った人達は相場が転換する事を予測して売っていた訳ですが、価格がもみ合った末に上端ラインを上抜いたら見事に損切に走ります。
理由は単純明快で、全体的にまだ明らかに上昇トレンドであり、この横ばいは転換を示していたのではなく継続に当たる調整だったからです。
そして上昇トレンドですから新規の買いはもっと入ってきやすく、ブレイクした方向は全体の方向とも合っているのでコンセンサスが定まりやすく、同時にそれはダブルの圧力が働きやすいという事です。
↓それではこのような場合はどう考えるでしょうか。
長い・強い上昇トレンドを返すには長い横ばいや大きな転換サインが必要な場合がほとんどで、上記の画像では少ししかもみ合っておらず全体的に見ればまだ上昇トレンドの勢いはあります。
よってここで下抜いたからと言ってダブルの圧力を引く事はほとんどありません。
言い変えればここで買いの利確をする人がいても、新規の売りが沢山入ってくるとは言えないからです。(全ては確率上の話)
●ダブルの圧力を効果的に引きたいのでしたら必ず全体の状況を考慮する必要があります。そしてダブルの圧力がより強く働く時というのはコンセンサスがある程度定まっている時です。
次はコンセンサスがある程度定まっている状況をテクニカル分析で読み解く簡単な方法をお教えいたします。
ダブルの圧力はテクニカル的に説得力が必要
ダブルの圧力が働く時には必ずテクニカル的根拠が必要です。なぜならチャートを見て多くの人が利確・損切を決めているからです。
ここでは少しテクニカル的解説を簡単にしていきたいと思います。
「相場は戻る物」と考えている投資家は多く、ちょっと意識されているラインを抜けたからと言っていつも相場が強く動くという事はありません。
例えば上記の画像でしたら価格は一定水準を守って売りと買いが繰り広げられていますが、このようなありきたりなレンジの場合、ボックスラインを下抜いたからと言ってすぐにダブルの圧力が働く事は多くありません。
言い変えればボックス内で買った人達の多くが「いずれ価格は戻る」と考えている人が多いからです。
↓次にこちらをご覧ください。
こちらのレンジは明らかに先ほどとは質が違っており、下にブレイクする前は、重要なラインで何度も買われているのに高値を切り下げてきています。
これは明らかに買いの力が弱まっている事を表していて、買い勢はボックス上端ラインにすら価格を押し上げる事が出来ていません。
このように重要な水準を守ってはいるが価格を切り下げてきている場合などは買い勢の弱さを示しており、それは同時にボックス内で買いポジションを保有している人たちも同じように感じます。
この様な状態で下にブレイクした時は買い勢の損切が入りやすく、新規の売りが非常に入りやすいです。
ダブルの圧力とは単純にレンジで重要なラインをブレイクする事ではなく、
- それまで売買していた多くの人が「もうダメだっ!」っと思って損切に走る
- 方向性が定まって来た所を見て、ブレイクした所を新規でエントリーする人たちが増える
このように売りと買いのコンセンサスが定まってきている事が重要です。
そしてそれはチャート上でテクニカル分析を使って読み解く事が可能です。(テクニカル分析なんて言葉は少々大げさで、ここで解説したような簡単な判断から入って勉強すると〇)
ダブルの圧力が適切に働く時というのはテクニカル的に見ても説得力が必要である
ダブルの圧力の理想形
ここまでの解説をしっかりとご覧頂いた方には、もうすでにダブルの圧力では何が重要なのかという事を肌で感じていると思います。
そして上記では分かりやすいようハッキリとしたレンジボックスで解説いたしましたが、これは何度も意識されている片方のラインだけ引ける場合でも同様にダブルの圧力が働く所が浮き彫りになります。
これを実際のチャートで見てみましょう。
↓こちらはとある日のEUR/JPYの5分足チャートになります。
パッと見ると価格は横ばいで明らかに相場はレンジ状態であると判断する事が出来ます。
(レンジとは上端ライン・下端ラインがハッキリ見える状況だけを指しているのではなく、価格が横ばいの時やハッキリとしたトレンドが出ていない時もレンジと判断出来ます。)
↓意識されている下端ラインは簡単に見つかりました。(白ライン)
そこから買い勢の攻撃を赤ラインでわかりやすく引いて見ました。
買い勢はこの白ラインをどうしても守りたかったのでしょう。価格が白ラインにタッチしてから何度も買われています。
しかし価格を切り上げる事が出来ず、何度も買われる度に価格を切り下げてきました。
こうして買い勢が弱っている時にラインを下抜く事で、それまで買った人達の損切(買いの損切は売りになる)が入り、ブレイクした事を見て新規の売りが入る事でダブルの圧力が働き、相場は一気に気持ちよく動く事が多々あります。
- 全体の状況:レンジ(少なくとも買いが有利という状況ではない)
- ライン上で何度も買われているが高値を切り下げている(買い勢が明らかに弱まっている)
ここまでの解説をしっかりとご覧になられた方は、私が結果論でこのチャートを引っ張り出してきて解説していない事は理解していただけると思います。
ラインを下抜いた時、そこに買い勢の姿は一切ありません。なぜならブレイク前に十中八九決着がついた状態でブレイクしているのですから。
新規の売りだけではなくそれまでライン上で買ってきた人達の損切が入っている事は疑いようがなく、ダブルの圧力が綺麗に働いた一例です。
ここでは話の便宜上プライスアクションのみでダブルの圧力の良し悪しを判断するという事でお話をしましたが、さらに勝率を上げる為には時間帯の特徴というのも抑えておく必要があります。
下記の記事では時間帯の特徴を効果的に抑え、さらに高勝率トレードが可能になる秘策をご紹介しておりますので合わせてご覧くださいませ。
失敗ブレイク・ダマシの後のダブルの圧力
ダブルの圧力が効果的に働く本質はズバリ、コンセンサスの見極めにあります。
理想的なブレイクの形というのは共通点があり、それらは上記でお伝えしましたね。
次はダブルの圧力が働く場面を、あらゆる状況で見抜く為に必要な本質的な事を教えていきます。
それは何かというと、一方向へのブレイクの失敗やダマシの高値・安値には指揮をくじくという効果が期待でき、それは同時にコンセンサスが定まる予兆でもあり、結果ダブルの圧力を引き起こすキッカケになるという事です。
ボックス内から始まった上方向へのブレイクは通常のブレイクに比べ、そのビルドアップ(内容)は一級品とは言えないブレイクかもしれません。
しかし売り勢の気持ちを考えてみるならば、価格の切り下げが失敗した後で今度は上にブレイクしてくるという事実があります。
これは売り勢にとって見込みが薄い、価格が上がって行く可能性が高くなっている事から売り勢の損切りも入り、結果ダブルの圧力へと繋がってきます。
このようにブレイクの失敗やダマシの存在は、常にダブルの圧力を引き当てるトリガーにも繋がってきます。
理想的なブレイクの形を覚えるだけというファーストステップから抜け出し、あらゆる状況に対応できるトレードスキルが身に付きますので、ダブルの圧力の本質とは何なのか?を忘れない出ください。
ダブルの圧力における本質とはコンセンサスが瞬間的に定まる事にあり、言い変えれば反対売買のトレーダー達が損切りし、傍観しているトレーダー達が新規の注文を入れたがるポイントになります。
以上、FXのダブルの圧力|理想的な形と圧力がない悪い形でした。
ちなみにダブルの圧力の内容・それを形成する様をビルドアップと表現するのですが、より詳しく知りたい方は下記の記事もご覧下さいませ。
こちらの記事はボブボルマン氏の5分足スキャルピングにも出てくる解説になります。
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