ボブボルマン5分足スキャルピングの要約解説|勝てない人必見の手法と評判

 

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2012年にPan Rolling社(パンローリング)から発売されたボブボルマン氏著書の5分足スキャルピングは、世界中の多くのトレーダーが推奨している本でも有名です。

しかし一部では5分足スキャルピングに対して否定派の意見も存在しており、海外では「ボルマンの毒」なんて揶揄される事も。

この記事を書いている私は今現在もこの手法を使用しプロップトレーダーとして資産運用をしておりますが、最初の2年間はまったく勝てませんでした。

そんな時にネット検索しては5分足スキャルピングに対して「ボルマンの毒」と揶揄している記事を見ては「やっぱり勝てないんだ」って悲観的になった事も。

その後他の手法に浮気しても、いつもボルマン氏の5分足スキャルピングに書かれている事は忘れられずに頭にありました。

何故なら、数十万円するFXの高額スクールに入っても、裁量に関しては一切納得のいく答えが得られず、いつも煮え湯を飲まされては高い料金だけを支払わされていたという現実があったからです。

その反面、「5分足スキャルピングに書かれている事は相場の本質・一生使えるトレードスキルなのでは?」っという気持ちは拭いきれませんでした。

5分足スキャルピング(1年で文字がかすれるほど毎日読んだ。そしてこのスキルを完全に自分の中で昇華させた。)

多分、私以上に日本で5分足スキャルピングを熟読した人はいないと思います。そしてこの手法を使って実践トレードで利益を上げているトレーダーもいないと思います。(少なくともネット検索して本物と思える人は探せなかった)

よってここでは、著書ボブボルマン氏の5分足スキャルピングが気になる方に向けた要約、解説をしていきます。

おすすめのFX本:ボブボルマンの5分足スキャルピングこちらの記事はボブボルマン氏の5分足スキャルピングにも出てくる解説になります。
又、5分足スキャルピングの手法を用いて、FXトレードで利益を上げて行きたい方に向けたnoteも発売しています。
合わせてご覧下さいませ。

amazon:FX 5分足スキャルピング

note:ボブボルマンの5分足スキャルピング

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月間成績

2023/10月末note発売に伴い、私は論より証拠タイプなので2023/11月にmy fx book用に口座を立ちあげました。(過去に成績が良かった部分だけをpick upするのとは訳が違い、発売後にトレード開始した成績です。)

結果5分足スキャルピングを実践して月利は約80%でした。

これは簡単な手法やシステムトレードでは逆立ちしても絶対に出す事の出来ない成績ですので、是非この素晴らしい手法を実践してみてください。

ボブボルマンの5分足スキャルピング|勝てない人必読の最強手法

5分足スキャルピングの要約

本は全部で12章の構成になっており、全468ページです。

第一章は勉強の重要性を記載した3ページしかないので割愛させて頂きます。

大まかな手法の要約

  • 25EMA一本だけを使用し、5分足一枚で相場分析からエントリーに至るセットアップまで全てを判断。
  • 分析スパンは直近7~8時間。ローソク足にすると5分足で80本~100本。
  • プライスアクションのみで分析・エントリーをする。
  • 手法のジャンルはブレイクトレード。(一部一般的なトレンドフォローにあたるポイントでの仕掛けもある)
  • 主に市場切り替わり時の初動に強いが、それが全てではない
  • リスクリワードは1:2の損小利大が基本

第2章からはプライスアクションの原理原則や、5分足スキャルピングを実践する上で最低限必要な知識がしっかりと記載されています。

以下各項目を要約し、本に出てくる専門用語などをピックアップして簡単に解説していきます。
(本記事後半では勝てない人が勝てるキッカケになる重要な所についても解説していきます)

使用するインジケーター

5分足スキャルピングで使用するインジケーターは25EMA一本のみです。

これ以外のインジケーターは使用せず、あくまで25EMAも判断の補助に使う程度。

基本全てはプライスアクション(値動き)で

  • 相場状況・環境認識
  • セットアップ
  • トレード可否

これらを判断していきます。

EMAとは

移動平均線にはいくつか種類があり、定番なのは単純移動平均線・通称SMAが代表的です。

対してEMAとは指数平滑移動平均線の事で、単純移動平均線(SMA)とは少し計算方法が違います。

SMA=設定した期間における平均値が視覚的に分かりやすい

EMA=設定した期間における平均値も分かるが、直近の値動きに比重を置いている

⇩赤=SMA 水色=EMA 共に期間25

EMA(指数平滑移動平均線)とSMA(単純移動平均線)の違い

現在のローソク足を見ると価格は下落気味で、その直近の動きに敏感に反応しているのがEMA(水色)です。

対してSMA(赤色)は少し穏やかな動きになっていますね。

このようにEMAは直近の価格に比重を置いた計算式になっているので、現在の足に対して敏感に反応してくれます。

ボブボルマンの5分足スキャルピングでは、統計データで割り出した最も相性が良いこのEMAを期間25に設定して使用します。

ダブルの圧力の要約

ダブルの圧力とは、意識されている抵抗ラインをブレイクした時、反対売買の損切りと新規のエントリーが合わさる事をダブルの圧力と言います。

⇩分かりやすい単純例

ダブルの圧力とは

ボックス内では売りと買いが拮抗して高値と安値がある程度明確に表れている例です。

この時意識されている抵抗帯を抜ける事で、ダブルの圧力が働きやすいです。

例えば上記画像で言えば、抵抗帯を上にブレイクした時、それまでボックスのレンジ内で売っていた人達が諦める・損切り=決済をする事で買いが入ります。
※売りの決済は買いになる。逆に買いの決済は売りになる。

そして抵抗帯を抜けた事により、傍観していた投資家達も「上にブレイクした」という事で相場は上がると見られ、新規の買いが入りやすいです。

このように反対売買の損切と新規の注文が合わさるタイミングは一方向にポジションが偏る為、相場は一気に動きやすいという特性があります。

これを5分足スキャルピングの本の中ではダブルの圧力と表現しています。

同時に本手法の最も重要な要素の一つです。

ダブルの圧力がより働きやすい場面

反対売買の損切りを含む事がダブルの圧力のカギでもあります。

ブレイクトレードはダブルの圧力が働くポイント・スィートスポットを見極める所にその神髄があります。

そして上記で解説した誰が見てもわかる高値と安値を囲ったレンジボックスですが、そのボックスをただ抜けただけではダブルの圧力はすぐには働きません。

なぜならFXでトレードをするトレーダーの数だけ手法が存在しています。

「相場はいつか戻る物」と考えるトレーダーも多く、抵抗帯をただ抜けただけではすぐに損切り・決済する人は多くありません。

レンジブレイク

 

ボックス内で買った人達・ボックスが形成される前から買ってきた人達は相場は上がると思っているから買っています。

よって買っている人たちが損切をしたくなる形が必要なんです。(これをビルドアップと言います。詳しくはこの後解説)

ビルドアップしたブレイク

 

上記のような例では、ボックスを下にブレイクする前に何度も買われていますが直近の高値すら越えられていません。

これは買いの力が弱まっている事が明確に表れています。

その状態で抵抗ラインであるボックス下端ラインを抜いた時、買いのポジションを保有していた人達の多くが損切に走る傾向にあります。

そこで新規の売りポジションを建てる事が、5分足スキャルピングを忠実に実践する上で重要になってくるポイントです。

ダブルの圧力まとめ

抵抗ラインをただ抜いただけではダブルの圧力は働きづらい

抵抗ラインを抜く前に一方向が弱っている痕跡があり、その後でブレイクする事でダブルの圧力が働きやすい

ビルドアップとは

本でも頻繁に使われるビルドアップという単語ですが、これは簡単に言うと下記のような意味合いが含まれています。

  • ブレイク前の準備
  • ブレイク前の価格のもみ合い
  • ブレイク前の転換サインの有無

そしてビルドアップで重要なのは抵抗ライン近辺で価格がもみ合っているのか?がとにかく重要になってきます。

(↓下記画像のビルドアップが無いブレイクというのは、本書では厳密にはビルドアップが甘いブレイク・早いブレイク(通称ティーズブレイク)のような表現をされます。)

ビルドアップがあるブレイクと無いブレイク

意識されている抵抗ライン近辺でビルドアップがあったのか?なかったのか?という事は

  1. 売りと買いの戦いである程度決着がついた末のブレイク
  2. 売りと買いの決着がまだハッキリついてはいない状態でのブレイク

という意味合いにも深く関係してきます。

ここを深く理解する事が何より重要で、ブレイクトレードというのは意識されているラインをブレイクした時に決着がつく物ではないんです。

売りと買いどちらが優勢なのかある程度決まって来た状態でブレイクした時が一番価格が綺麗に抜けやすく、再現性が高いんです。

キリの良い数字・マグネット効果とは

5分足スキャルピングの手法を実践する上で非常に重要なマグネット効果について解説いたします。

まず5分足チャートには50pips単位にあるキリの良い数字に対して水平ラインを表示します。(例:ドル円なら100円にライン 100.50にライン 101.00にライン)

そして50pips単位のラインに価格が近づけば、そこに引き寄せられるように価格が動くマグネット効果という特性が存在します。(磁石のイメージ)

↓下記のチャートはマグネット効果を分かりやすく表したチャートです。(EUR/USD)

パターンブレイク

50pips単位のキリ番ラインを挟んだ前後20pips単位が最もマグネット効果が働きやすいという特性もあります。

そしてキリ番に向かうビルドアップからのブレイクは、そのマグネット効果も同時に利用できる位置関係にある時は、エントリー後気持ちよく利確出来るケースも多いです。
(図13の次足の仕掛けはマグネット効果の恩恵を受けられているブレイクでもある)

逆マグネット効果

キリ番のマグネット効果は近づけばそこに到達しやすく、逆に引き寄せる逆マグネット効果というのが存在します。

例えば上記画像で言いますと3でフラッグラインを上にブレイクして上昇しましたが、再度1.35ラインに引き戻され、5~7で価格が少しもみ合っています。

このように一度離れようとしたけど再度引き戻す事を逆マグネット効果と言います。

キリ番から離れるような仕掛け(3や7の次)は通常よりもよりしっかりとしたビルドアップが必要になるケースが多いです。

逆にキリ番に向かうビルドアップからのブレイクはそこまで強力な形じゃなくても価格が伸びやすいという特性があります。(13の次足での仕掛けはその先に1.355ラインがあるから有利なマグネット効果が期待できる。)

トレードのセットアップ

ここからはボブボルマン氏の5分足スキャルピング手法で、トレードに繋がる代表的なセットアップを要約して解説していきます。

※大前提としてあるのが、プライスアクションの原理原則を本書でしっかりと理解した上でのみ機能するセットアップという事を忘れないようにお願いします。

手法だけをピンポイントで真似ても全く上手く行きませんので注意して下さい。

パターンブレイクとは

パターンブレイクとは、意識されている価格帯をラインやBOXで囲み、抵抗ライン近辺で価格がもみ合った(ビルドアップした)末にブレイクする事をパターンブレイクと本では解説しています。

これは上記のダブルの圧力の項目でも触れましたが、簡単に言い換えれば「ある程度決着が付いてきた末のブレイク」を見極めるという事です。

そしてそこに全体の方向性と状況を合わせれば、教科書通りの完璧なビルドアップじゃなくても仕掛けて行く事が可能。

パターンブレイク

(参考:ボブボルマン5分足スキャルピング

上記解説チャートでは三つの仕掛けポイント(↑矢印)がありますね。

全て意識されているライン近辺で価格がもみ合った末にブレイクしていおり、パターンブレイクの一般的な形を表しています。

パターンブレイクだけに限らず5分足スキャルピングで解説されているブレイクは全て、チャートを全体的に見て支配的な方向に合わせてトレードをする事で勝率が上がると解説されています。

よって価格が上昇傾向にある時は買いに繋がるパターンブレイクを見つけ出し、そこで仕掛けて行く事を基本スタイルとしています。

パターンブレイクプルバックとは

5分足スキャルピングでは、ビルドアップした末に最終的にトレードに繋がるセットアップ・シグナル足がある程度具体的に定義されています。

代表的な例で言えば、買いのシーンであれば最終的にラインを抜けて来る・抜ける直前の足は陽線で確定している事などが挙げられます。(この他にもあります。詳しくは本を参考)

そしてパターンブレイクプルバックとは意識されている抵抗帯をブレイクする時、具体的なルールを満たしていないのでエントリーが出来なかった場合、その後価格が戻してきた(プルバックしてきた)時に仕掛けられる手法になります。

パターンブレイクプルバック

画像解説。

1番からの下落はボックス下端ラインから離れた所からのブレイクの為、手法ルールには当てはまらないのでエントリーは出来ません。

ブレイク後2番から価格は一度プルバックし、ブレイク水準に到達した3番の次の足で売り仕掛けをする事が出来ます。

このようにパターンブレイクプルバックは、抵抗ラインをファーストブレイクした時にビルドアップやセットアップが厳密なルールから外れている為スルーしたのち、その後のプルバックの動きを観察して再ブレイクに繋がる仕掛けを可能にする手法です。

これを初心者向けの解説で終わらせるのであれば、それこそ何処のサイトや動画でも語られている「レジサポラインのタッチからの反転で仕掛ける」といった表現になります。

しかし5分足スキャルピングではその具体的なプライスアクション分析が事細かく書かれているので、自称トレーダー達の初心者向け解説とは比べ物にならない、次元が違う高精度な分析が可能になってきます。

よってレジサポラインにタッチしたら無条件で仕掛けるといった類ではなく、厳密にどういう形になったらパターンブレイクプルバックで仕掛けられるのか?その高勝率ポイントの見極めも解説されています。

パターンブレイクコンビとは

パターンブレイクコンビとは、パターンブレイクでラインをブレイクする時・もしくはブレイクした直後に具体的なセットアップ・仕掛けに繋がるルールの一つになります。

パターンブレイクコンビ

(白:陽線 黒:陰線)

本書ではコンビ・コンビ足と表現されています。

重要なのは目立った少し大きめの実体が確定したローソク足に対し、例えば陽線なら次の足は陽線の高値圏で確定する小さな足までをセットに見たプライスアクションです。

厳密な定義はありませんが、大きめの足の価格先端付近に寄り添うように確定した足があればそれはコンビ足と表現され、抵抗ラインを抜ける直前や抜けた直後に出現する事で仕掛けて行く事が出来るようになっています。

ビルドアップからのパターンブレイクコンビ

上記画像では切り上げの斜めラインに対し、最終的にラインを抜けた先(6と次の足)で合わせてコンビ足が確認出来ますね。

この6番と次足2本でも圧力を溜めている(ビルドアップ)要素があり、再度その足を下に抜けて来る所で売る事が出来ます。

そしてコンビ足は2本という決まりはなく、上記画像で言えば6番の次の足のような小さい足が、さらに同じように6番の安値圏に続けば3本のコンビ・4本のコンビと表現されます。(本数が増えれば信頼度も増してくる傾向にある)

では、どうしてコンビ足が僅か2本~程度の足でもセットアップに繋がり、それ単体でビルドアップの要素があると言えるのでしょうか?

ここからはその理由・理屈を解説を致します。

まず最初に、上記のビルドアップでも解説しました画像を再表示します。(詳しくは目次リンクの「ビルドアップとは」をご覧ください)

ビルドアップがあるブレイクと無いブレイク

画像下部の「ビルドアップした後のブレイク」で、上端から下端まで落とした後の動きを重点的に解説します。

↓赤〇部分を上位の時間足で見れば、下記の様なローソク足の形になっている事が多いです。

ビルドアップ パターンブレイクコンビの解説

このローソク足は、先ほど解説したコンビ足に分類されます。

要するに5分足でコンビ足が確認が出来れば、それは下位足では視覚的に認識出来るビルドアップがあるという事になるんです。

逆を言えば、波形で認識出来るビルドアップは上位足で見たらコンビに該当する時も多々あるとう事。

重要なのは今見ている時間足で厳密な定義化は必要なく、今目の前にあるプライスアクションがどういった状態を表しているのかにあり、異なる時間足で見ても意味は一緒なんです。

故に下位足・上位足をわざわざ確認しに行かなくても「今何が起きているのか?」を5分足一枚で判断し、高勝率トレードが可能な具体的な理屈がここにあります。

↓パターンブレイクコンビのイメージです。

コンビ足のイメージ

「あぁ~。なるほどね。」って何となく理解できましたら、ボブボルマン氏の5分足スキャルピングは比較的中級者向けの内容ですがあなたも読んで理解する事が出来ます。
(要は理解する姿勢・FXで勝ちたいという意志が強ければ初心者でも十分理解できる内容です。)

上記チャート画像ではラインを抜けた先でコンビ足になっていますね。

これはラインをブレイクした後に小さなもみ合い(ビルドアップ)を挟み、再度価格を下に更新するタイミングです。

言うなれば再ブレイクで仕掛けるイメージでもあり、売りと買いがきちんと決着が付くダブルの圧力を味方にしてトレードをするポイントです。

これが意識されている抵抗ラインをブレイクする直前にコンビ足が出現しても意味は一緒です。

コンビ足はそれ単体でビルドアップの要素があり、付近の状況と合わせる事でより高勝率トレードが可能になります。

FXドラゴFXドラゴ

水平ラインで囲めるBOXであろうと、切り上げラインで意識されている抵抗ラインを結ぼうと、解説している意味・本質は全く一緒です。

失敗ブレイクからのトレード

5分足スキャルピングではブレイクトレードに焦点を当て、高勝率トレードを可能にする解説が隅々までされています。

そして逆張り勢のブレイクが失敗した事を利用した「失敗ブレイクからのトレード」という手法も同様に詳しく解説されています。

これを簡単に要約するならば、支配的な方向に反した小さいビルドアップからのブレイクが失敗に終わった所を利用してトレードをします。

失敗ブレイクからのトレード

全体的に見ても下落の流れの中、青いボックスでは比較的小さいビルドアップを形成。

手法だけに焦点を当てたならば上に抜けた所で「パターンブレイク」と認識して買ってしまいそうですがそれは違います。

5分足スキャルピングでは全体の流れに合わせてトレードをするのが前提となっています。

よって画像のように下落相場では上にブレイクした所は見送り、そのブレイクが失敗した所で売って利益を獲得します。

  • 全体的な流れは売りの流れ
  • 買いブレイクが失敗した後、買いの決済・損切りは売りになる
  • 同時に新規の売りが入る事でダブルの圧力が働く
  • より相場は下落に勢いがつく

このように本の中で解説されている事は全て一貫性があり、非常に多くの大切な事、プライスアクション分析が学べます。


豆知識

下記画像は記事上部で紹介したダブルの圧力が働くポイントと違って見えるでしょう。

失敗ブレイクからのトレード

しかしダブルの圧力の本質を本書で理解すれば、この仕組みもまた理解しやすくなります。

前提としてあるのが、仮に下落相場の時は売り勢が強いから下落しています。

その時に小さいビルドアップからの上方向のブレイクは失敗に終わりやすく、同時にBOX内で買った人たちの損切りを簡単に引き出す事が出来るんです。

要はBOX内で買った人達も全体的には売りが有利という状況の中、成功したら大きなリワードが期待できる逆張りをしています。

しかし逆張りの成功確率は低いので、逆張り勢はブレイクが失敗したと思ったらすぐに潔く損切に走る傾向にあります。

よって下落相場で買いに繋がる小さなセットアップは常にトラップの危険性を秘めており、文字通りそれがトラップだった場合、相場は支配的な方向にさらに加速していく傾向が強いです。

↓リアル相場でも日常的に表れる鉄板ポイント

失敗ブレイクからのトレード

トレンド中に出る小さな転換サインは尊重されるよりも無視される事の方が多いです。

故に小さな連続したWボトム程度のネックライン=抵抗を上抜けただけでは中々相場は転換しません。

よって上ブレイクの失敗を待って、それを利用して全体的なトレンド回帰を狙ったこの手法は日常的に表れる形です。

FXドラゴFXドラゴ

上記チャートですが、中心を境に左と右の下落力を見てください。

上方向の失敗ブレイクを絡んだ後(後半)の方が下落に勢いが出ていますね。

利確と損切り・手動手仕舞い

5分足スキャルピングではEUR/USD(ユーロ・ドル)をメインに解説しています。

ユーロドルの場合損切りは-10pipsに対し、利確は+20pipsでリスクリワードは1:2を推奨しています。

そしてエントリーをした後、事前に設定した利確・損切り位置を順守したシンプルトレードでも良いと解説しています。

反対に仕掛け後に裁量を加えて途中決済をする方法も、下記のような見出しで詳しく解説されています。

  • ニュースで手仕舞う
  • 抵抗線で手仕舞う
  • 反転で手仕舞う

途中手仕舞いを利用するかどうかはその人の性格やトレードスタイルに依存するので、各々が向いている方法を決めていく形になっています。

5分足スキャルピング手法のまとめ解説

5分足スキャルピングは25EMA一本だけを使用し、意識されている抵抗帯にラインを引いてビルドアップを観察します。

そしてそのビルドアップからのブレイク方向が全体の流れに合っている・著しく逆らった無謀な状況ではない時に仕掛けて行きます。

そうする事で高勝率を可能にし、面白いように綺麗に動く所だけを狙ってトレードをしていく事が可能です。

ポジション保有時間は?

通常スキャルピングは厳密な定義こそされていませんが、一般的な認識ではポジションを保有してから決済までの時間が数秒~数分です。

しかし5分足を使用したこの本のタイトルにもスキャルピングという単語が記載されていますが、実際はデイトレードにあたります。

ポジション保有時間はその時々で変わりますが、早い時だと30分前後。

長い時だと2時間~3時間になる事もあります。(保有時間が3時間以上は滅多にない。)

基本的にポジションは翌日に持ち越す事もなく、重大な指標前ではポジションを決済しておく事も求められます。

上位足を見てトレードをすると勝率はどうなる?

この記事を書く前に私が別なサイトで見かけたのが「上位足のトレンドフォローにあたる所・抵抗帯でブレイクを狙う」です。

これは本を軽く読んだ程度の人なら誰もが思いつきそうな内容ですが、上位足を見てトレードをしてもイタズラに勝率やエントリー回数を低下させるだけです。

理由は「上位足を見ても矛盾ばかりが増えていく」からです。(上位足の方向性に合わせたトレードだけが勝てるポイントではないという事)

何より5分足スキャルピングが狙うポイントはダブルの圧力で20pips抜けるポイントです。

それは将来的な大きな相場の方向性に左右されないという意味でもあり、同時に20pips以上は狙わないので上位足を見ても意味がないんです。

余計に上位足分析を取り入れるという事は分析項目が増えるので、再現性が低下するのは免れません。

再現性が低下すると勝率は低下し、上位足を取り入れているのでエントリー回数も下がるというのが明確な理由です。

よって5分足スキャルピングに上位足の分析は必要ありません。

非常に完成度の高いプライスアクショントレードを可能にする為の本なのです。

ボブボルマンの5分足スキャルピングで勝てない原因は?

私は記事冒頭でも記載しましたが、5分足スキャルピングを読み、実践トレードをした初めの頃は驚くほど勝てませんでした。

その理由はいくつかあり、逆を言えば今から教える事を意識すれば驚くほど勝率は変わって来るので、まだ勝てていないトレーダーの方は是非とも参考にしてみてください。

勝てない理由その1:ビルドアップが弱い・条件を満たしていない

まず最初に最も初心者が陥るミスとしてあるのが、ビルドアップが弱かったり具体的なルールを満たしていない事が挙げられます。

ビルドアップの厚みや具体的な仕掛けルールはこれでもかってくらい本に記載されています。

なのにそのルールから外れたエントリーをしてしまうのに多いのが、きちんと覚えていない・1度軽く本を読んだ程度という点が挙げられます。

↓分かりやすい例

5分足スキャルピングのルールに当てはまらないエントリー

これは本を読んでいない人には分からないポイントではあるのですが、上記の画像にある指ポイントでは厳密なルールを満たしていません。

直近で引いた切り上げの斜めラインに対してはビルドアップしてブレイクしていますが、そのすぐ先には目立った安値を結んだ水平ラインがあります。

指ポイントは水平ラインを抜く前提となった仕掛けの為、本ではこういうポイントは一旦スルーするという事が詳しく書かれています。(今回はそのまま下落してしまった)

時にエントリーしたいという気持ちからルール外の仕掛けをしてしまっていては、どんなに素晴らしい本や商材を手にしてもFXでは安定して勝って行く事が出来ません。

勝てない理由その2:市場の切り替わり時に負ける事が多い

日本時間で言えば

  • 朝8時~オセアニア・東京市場開始
  • 16時~欧州・イギリス開始
  • 22時~ニューヨーク開始

このように各国の市場オープン・クローズの時間があります。

そして市場が切り替わる時と言うのは、その時間帯に差し掛かるまでの直前の流れを転換させたり調整(もみ合いなど)に入りやすいという特徴があります。

例えば「日本時間の日中は下落相場だったのに対し、欧州やイギリスが始まると見事に上昇に転換」なども挙げられます。 

市場が変わると直前の流れが変わりやすく、例えば

  • トレンド⇒調整⇒トレンド回帰
  • トレンド⇒転換⇒調整
  • レンジ⇒ブレイクしてトレンド入り⇒調整

プロのデイトレーダーの間ではこのようなセオリーは有名です。
(上記画像でもそれが見事に表れていますね。市場が変わる時は状況が変わりやすいです。)

そして5分足スキャルピングを実践する上で何より意識するのが、市場切り替わり時にすぐに直近の継続方向に仕掛けないという事です。

トレンドというのは常に調整を挟む事でその後もしっかりと継続していきやすいです。

それを背景に、市場が切り替わった時は「調整 or 転換」の二択になる事も少なくありません。

よって市場切り替わり時に浅い調整・短いビルドアップからのブレイクで軽々と仕掛けて行くと慣れない内は勝率はどうしても低くなってしまいます。

同じ様な事を本でも記載されていますが、何度も同じ事を記載していないので勝てない人は重要な点を見落としている可能性が極めて高いです。

勝てない人は今一度本を読みなおす事を強くおすすめいたします。

勝てない理由その3:環境認識

環境認識とは、簡単に言うと今現在相場はどのような状況にあるのか?という認識をする事です。

相場には色々な状況があり

  1. 方向感が出ていないレンジ状態
  2. 穏やかなトレンド状態
  3. ハッキリとした強いトレンド状態

このように色んな状況があります。

EUR/USD(ユーロ・ドル)を例にするならば、東京時間の大半は1番や2番のように強い動きになる事は少ないです。

そして欧州・イギリスが始まる頃に強い動きになってきて、直近の高安値や抵抗帯を抜けて行くという特性が色濃く反映される時間帯でもあります。

そして5分足スキャルピングで勝てない人の多くに当てはまるのが、環境認識が上手く出来ていない・それに対応したビルドアップを判断出来ていないという点が挙げられます。

例えば上記では失敗ブレイクからのトレードでも解説しましたが、下記の画像は買いの失敗を狙って売るポイントでもありましたよね。

失敗ブレイクからのトレード

これは明確な下落トレンドなので、ビルドアップがあっても下落トレンドでは買わずに売りの形になるのを待つ事になります。(買いブレイクの失敗を待っても良い)

そして全てはその応用で、チャート全体を見て今売りと買いどちらが支配しているのか?を見極める必要があります。

そう聞くと「自分には無理」「難しそう」って思う人もいらっしゃるかもしれませんが、そんな事はありません。

 

ブレイクの環境認識

ビルドアップを経てのブレイクというのは、全体的な支配方向がハッキリしている場合はその方向にのみ合わせてトレード。
(全体的な方向と逆にブレイクした場合はスルー)

逆に支配側が明確じゃない・ハッキリしていない・強くない時はビルドアップ後のブレイクに従うのが大事なんです。

そしてこの環境認識は、5分足でローソク足を80本~90本表示させ全体を視覚的に判断します。

これは厳密に何段階も分けた細かい状況に当てはめるような難しい事をする必要はありません。

今ビルドアップからブレイクしようとしている方向は「著しく全体の流れに逆らっていないか?」という事を念頭に置くだけでも勝率は劇的に変わってきます。

実践していてまだ勝てない人は私が執筆した下記のnoteもご覧くださいませ。

note:ボブボルマンの5分足スキャルピング

ボブボルマンの5分足スキャルピング|勝てない人必読の最強手法

 

5分足スキャルピングに出てくる用語と意味の解説

ここではボブボルマン氏の5分足スキャルピングで、上記で解説していない用語を簡単に解説いたします。

一般的に使われているFX用語から、5分足スキャルピングにしか出てこない単語まであります。

ブル派ベア派

ブル派とはいわゆる買い勢の事。反対にベア派とは売り勢の事を指します。

「相場はブル派が支配している」という事は、相場は下落トレンドにあるという事が分かります。

プルバック

プルバックとは、直近の流れに対して一時的な戻りの事を言います。

↓例えば上昇トレンドの時は青いライン部分がプルバックと表現されます。

プルバックとは

プルバックの事を日本人は「調整」とひとくくりに表現する人もいますが、本質的な意味合いでいえば同じです。

しかし5分足スキャルピングではプルバックは整然としたラインが引けるような状況の事を指しています。
(厳密に定義化しなくても問題はありません。)

↓下記はプルバックではなくパターンブレイクと表現している(ライン内でビルドアップしているのが分かる)

パターンブレイク

抽象的に見るとどちらも同じように見える時がありますが、厳密に本の中では分けられています。

(具体的な例は本記事「パターンブレイクプルバックとは」の箇所で触れています。)

クラスター

5分足スキャルピングによく出てくる言葉ですが、クラスターとは複数の足が塊のようになっている事を指しています。

クラスター

BOXで囲めるように複数の足の高値・もしくは安値がある程度揃っているポイントはクラスターと表現されています。

クラスターを抜けた後に価格がプルバックしてきても、今度は価格を跳ね返す効果が期待出来るのもクラスターの特徴です。(下矢印部分)

ちなみにBOX内のプライスアクションは教科書通りのビルドアップからの売りブレイクですね。

FXドラゴFXドラゴ

三尊やWTOPなどの転換サインは全てクラスターに集約されると私は考えています。

 

クラスター2

ちなみに上記画像は5分足スキャルピングでも解説されていますが、最強の反転を生み出す形の一つでMmとも言われています。(Wボトムだった場合はWwになります。)

この他にも一般的なFX用語ではSHS(三尊・ヘッドアンドショルダー)と呼ばれる反転サインもありますが、全部クラスターに集約されます。

↓これもクラスター。5分足では逆三尊(SHS)の形にもなっている。

逆SHSのクラスター

↓補助ライン

逆SHS・クラスター

↓これを15分足で見たらこうなっている(クラスター)

15分足のクラスター

これが5分足で出てきてもクラスターであり(SHS)逆三尊です。

そして教科書通りの波形で認識出来る物だけがSHS(三尊)ではありません。

↓1分足で見たらこのようになっています

1分足の逆SHS

ハッキリと逆SHSになっていますね。

その時間足で見て空間を作った分かりやすい形だけがSHSやWTOPという訳ではありません。

SHSもWTOPも全てはクラスターに集約され、それ単体では反転サインの強弱は決して図れるものではありません。

判断する時は必ず周りの状況と照らし合わせるのが重要で、そのサインの信頼度は誰でも理解出来る様になります。

パワーバー

パワーバーもよく5分足スキャルピングで出てくる用語で、非常に重要な要素になります。

パワーバーとは確定足で明らかに大きい実体のローソク足の事を言います。

パワーバー

パワーバーを見極める時に重要なのが、その近くにある周りの足と比較する事です。

pipsで図ってはいけません。(その時の平均的なボラティリティも関係している為)

周りのローソク足と比べて明らかに大きいローソク足はパワーバーであり、パワーバーが出現した時は相場は強いメッセージを発していると思ってください。

例えばここでも勝てない人に向けた解説をしますが、下記のようなビルドアップでは売ってはいけません。
(全体の状況にもよるが、ここでは話の便宜上下記のチャートだけで判断するという流れでご覧ください)

パワーバーからのビルドアップ

理由は単純で、パワーバーや上昇・下落の大きめのポールに対して転換を狙う時は、必ず十分すぎるビルドアップ(横ばいなど)が必要になってくるからです。

陽線のパワーバーとは言わば買い勢・ブル派の強い意志です。そう簡単には諦めません。(すぐに諦めるならそもそも強い買いは入らない)

しかしそれも長い間影響が続く訳ではありません。時間経過と共に徐々にその威力は失われていきます。

そしてその過程において十分すぎるビルドアップを挟んだ後での転換狙いは非常に強力な武器になります。

↓このくらい長いビルドアップがあれば落ちやすい。

パワーバーの転換ビルドアップ

この2枚の画像例を比較しても感覚的にお分かりかもしれませんが、2枚目の画像では

  • 何度も買われている
  • 何度も買われたのに直前の高値さえ更新しない
  • いよいよ防衛ラインだった下端ラインが下抜かれる
  • 一旦買いは決済しよう

こういうイメージになってきて、より相場は一気に落ちやすくなります。

重要なのはサイズ感と近くの状況との比較なんです。

↓仮にパワーバーがもっと短くてパワーバーじゃなかった場合

転換

この位小さい陽線でしたら、このビルドアップのサイズ感でも簡単に落とす事が出来ますし、教科書通りになる確率が非常に高い例です。

開幕の陽線で買った人たちの気持ちになってみると、人によっては分かりやすいかもしれませんね。

↓下記のような状況では「まだまだ余裕。これだけ強い買いが入ったんだから少し落としてもどうせ跳ね返してすぐ上がるでしょ」って思う人が多いですし、そうなる事が確率的に高いのは間違いありません。

パワーバーからのビルドアップ

コンセンサス

ボブボルマン氏の5分足スキャルピングでもよく出てきますが、コンセンサスとは「意見の一致」という意味です。

ダブルの圧力は基本的に売り勢と買い勢のコンセンサスが一致する事で、一方向にポジションが傾き一気に相場が動くという理屈。

FXにおいて両方向のコンセンサスが一致する時というのは、例えば抵抗ラインを上にブレイクした時に売りポジションを持っている人が決済をする事でそれは買いになります。

そして新規の買いも入る事で「コンセンサスは買い傾いた」という意味です。

ダブルの圧力とは

それすなわちダブルの圧力という意味なんですね。

そしてここまで私が解説してきた事もそうですが、5分足スキャルピングの全てはコンセンサスを測っていると言っても過言ではありません。

言い変えればビルドアップの質の良し悪しを見るという事はすなわちコンセンサスを見極めているという事。

そこに相場全体の状況(5分足チャートの全体像)も考慮する事で高勝率トレードに進化していきます。

↓リアル相場でもっと分かりやすく解説しますね。

水平ラインを守るように1番で買われたが、その後何度も買われたがどれも高値を切り下げて来た。
(チャートを引きすぎるとスマホの方が見づらくなるので左側は表示していません)

2番では大きめの陽線が出たが直前の高値すら越えられずに落ちて来た。

3番でも買われたが25EMAに達する前にまたすぐに落ちて来た。完全に買いの力が無くなってきている=コンセンサスは売りに傾いてきている。

その状況で水平ラインを下にブレイクしたら、それまで買ってきた人達が諦めやすい形の為損切が高確率で入ってくる。

そして私たちのようなブレイクトレーダーが新規で売りのポジションを入れる。

これがダブルの圧力です。(すいませんしつこくて。私が新米トレーダーの時は一度言われただけでは理解出来なかったので)

ブレイクトレードの真骨頂はダブルの圧力が働くスウィートスポットを見極める所にあり、この仕組みを理解すればインジケーターなんてあてにならない物は必要ないんです。
(正しい使い方を理解している人にとってはインジケーターも強い武器にはなる)

 

以上、ボブボルマン5分足スキャルピングの要約解説でした。勝てない人は何度も本を読み直すか、たまにこのサイトに戻ってきて学習すると良いでしょう。

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質問コメントもお気軽にどうぞ。(私が本を書いた訳ではないので全てを理解している訳ではありませんが、分かる事は誠意を持ってお答えさせて頂きます。)

 

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月間成績

2023/10月末note発売に伴い、私は論より証拠タイプなので2023/11月にmy fx book用に口座を立ちあげました。(過去に成績が良かった部分だけをpick upするのとは訳が違い、発売後にトレード開始した成績です。)

結果5分足スキャルピングを実践して月利は約80%でした。

これは簡単な手法やシステムトレードでは逆立ちしても絶対に出す事の出来ない成績ですので、是非この素晴らしい手法を実践してみてください。

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