FXをする上で絶対に知っておかないといけないセオリーはいくつかありますが、ここではその中でもかなり使える時間帯のセオリーについてお教えいたします。
これを知らないでトレードしていると意味の分からない負け方を繰り返すだけではなく、「FX全然意味わからん!勝てない!」ってなって挫折するかもしれません。勝ち続けるトレーダーになりたければしっかりと全て目を通しておくことをお勧めいたします。
本物のトレーダーが知る有益なセオリーがここにはあります。
通貨ペアと時間帯の関係性
これはとある日のGBP/USD通貨の一日のチャートです。
- 朝8時~オーストラリア市場が開き朝9時~に東京市場が開きます。(日本時間)
- 夕方16時に欧州市場がオープンし、その1時間後にイギリス市場がオープン。
- 夜21時からNY市場が少しずつオープンしてきてきます。
この各国の市場がオープンしている時間帯に対応する通貨ペアが動きやすいです。そして上記画像ではポンドとドルの組み合わせ(GBP/USD)なのでポンドはイギリス通貨ですからせめてイギリス市場がオープンしないと値動きは期待出来ません。東京市場では全然値動きがないのに欧州が始まるとハッキリと値動きは活発になっていますよね。
そしてNY時間の午前中(大体深夜0時~2時)までは欧州・イギリス・NYと多くの国が市場に参加しているので一日の中で最も値動きが激しくなってきます。
↓こちらはニュージランドドルと日本円(NZD/JPY)の通貨ペアです
一つ前にお見せしたGBP/USDチャートと是非ご自身で見比べて感じてみてください。東京時間・欧州イギリス時間・NY時間のそれぞれの値動きの活発さを見比べて頂きたいです。
必ずここで紹介した通りになるという訳ではありませんが、高い確率で対応している国の市場がオープンしている時は値動きが活発になり市場が終わると値動きは大人しくなる傾向にあります。
ニュージーランドドルは東京市場が開く少し前にオープンしますし朝9時には東京市場も始まるので対応しているNZD/JPYやAUD/JPYなどの値動きが活発的になります。
その反面東京市場が終わるころにはNZDやAUDなども終わっている為動きが急に大人しくなりダラダラと方向感が出ないレンジになる事が本当に多いです。上記画像2枚はまさしくその典型的な形です。
これを知らずにデイトレードで仮にトレンドフォローの手法を使っていたとしましょう。使う時間足は1分足や5分足。
そして東京時間にほとんど価格が動かない事が多いGBP/USDなどで短期のトレンドフォローの手法を試しても、意味のないダラダラとした相場を前にただ疲弊していって上手くいかない事が多いのです。
↓代表的な通貨ペアと動きやすい時間帯(日本時間表記)トレードに向いている時間帯はこちらです。(お気に入り登録推奨)
- AUD/JPY,NZD/JPY,USD/JPY,AUD/USD,NZD/USD
- これらの通貨ペアは東京市場がオープンしている間に動く時が多い。特に午前中は経済指標で急に驚くほど動く事も少なくない。だが活発な値動きは午前中に集中する事が多く午後に強いトレンドが出る事はそう多くはない。又15時~21時までは方向感のないダラダラ相場になりやすい。特に15時過ぎに短期売買のトレンドフォローは負ける事が非常に多い。それなら転換狙い・調整狙いがおすすめ。又21時~に再度少し活発的になってくる事が多い。
- GBP/JPY,GBP/USD,EUR/JPY,EUR/USD
- これらの通貨ペアは東京時間はダラダラとしたレンジが多く、そういう日の多くは欧州が始まる16時から急に大きく動く事が多い。これらの通貨ペアを専門に16時~の2~3時間だけブレイクのみに集中しているトレーダーは非常に多い。短時間で大きい利益も可能。又深夜0時まで活発的に継続して動きやすいのも特徴。逆に16時~になってもレンジが続いた場合はNYが始まってくると一気にブレイクして動くというケースもよくある。
- GBP/AUD,EUR/AUD
- クセがある通貨ペアの代表格。ほぼ24時間大きく動き続ける日も少なくない。朝8時~に大きく動き16時~も大きく動く事が多い。この通貨ペアでしかトレードしない人も多く、午前中でしかトレード出来ない人などは、クセがあるのは確かだがチャンスも多いので覚えておいて損は無し。スプレッドがこの中でも最も高いがその分ボラティリティ(値動きの強弱・取引量の強弱の事)もあるので相対的に考えれば問題はないが、ボラティリティが低い時に無理してトレードをするとスプレッド分非常に不利になる。
これらはトレーダーなら絶対に抑えておくべきセオリーです。
毎日必ずこうなるというのは相場において一切ありませんが、それでも知っておく事で無駄な低勝率トレードを避ける事が出来ますし、時間帯と通貨ペアがマッチしていないのにさらにかみ合っていない手法を使っても一切優位性は得られませんので覚えておいてください。
(例・NZD/JPYで対応市場が全て締まっている15時~に過度に期待してトレンドフォローをするなど)
市場が変わると値動きも変わる事が多い
例えばEUR/USDは欧州・イギリスが始まる16時~になると急に値動きが活発的になります。
まず一日の中で為替相場全体的に見て最も取引量が多いのは夜の21時~0時です。(この時間帯は欧州・イギリスが午後でNYが午前なので市場参加者が最も多い時間帯)
しかし一日の中でボラティリティの拡大率が最も高いのはイギリスが始まる17時です。その時間にブレイク手法はとてもマッチします。
↓こちらはとある日のEUR/USD(ユーロ・ドル)の通貨ペアです。
この日はセオリー通りの動きで東京市場はレンジの横ばい。イギリスが始まってラインをブレイク。そのまま綺麗に落ちましたね。
しかしこれが東京市場内でもう少し小さいスパンでラインを引いてブレイクしていたらこうはなっていない事が多いです。
↓例えばこんな感じ
これはプライスアクション分析的に見ても上記で大きく動かない理由は推察できますが、(話が大きく脱線するのでここでは説明を省きます)ですがそれ以上に市場参加者が少ないという点は明らかにあります。
それだけ時間帯と通貨ペアの組み合わせ、そしてそれにマッチした手法というのはデイトレードをする方なら絶対に知っておかなくてはいけません。
又、ポジションを数日~数週間保有するスイングトレーダーの方でも、エントリーするタイミングや決済するタイミングでこのデイトレード、一日の中で各時間帯のセオリーを理解していればさらに成績は向上する事でしょう。
●トレンドに上手く乗れた場合の決済根拠の一つにもなる
↓例えばこちらはとある日のEUR/USDチャート
19時あたりから急に強い下落トレンドが始まり深夜0時あたりからお決まりの横ばい気味になってきました。
ここでは説明を省きますが0時以降に反転サインである強気リバーサルが何度も出ていますね。これは買いの力が強まって来たサインでもあります。
そして時間帯的に欧州・イギリス勢がいなくなってくる時間帯なので0時を過ぎるとトレンドが弱まり反転・調整になる事も多いです。
そして3時には市場参加者が最も少なくなってくる時間帯。3時から価格が上がったのは新規の買いよりもそれまで売ってきた人たちの利確(買戻し)による上昇なのは安易に想像がつく事でしょう。
プライスアクション分析に自信がなくても、自分にとって有利な時間帯と不利になってくる時間帯だけでも押さえておくとトレードはさらに進化しますよ。(このチャートで例えるなら、売りポジションを保有していたのなら0時すぎから横ばいになって来たのを見て決済するなど)