洒落怖くん洒落怖くん

投稿者:赤富士さん(この怖いお話は、視聴者さんから寄せられたお話だよ。)

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私が小学生の頃のお話。

「幽霊を呼ぶ」というのがはやっていた。

それは、あるやり方で、幽霊を自分の場所に呼び寄せるという。

やったら呪われて、近いうちに死んでしまう。

そう言われていて、子供が幽霊を呼んで遊ぶことに、親は猛反対だった。

けれど、みんな興味があるものなのだろう。やったらどうなるのか。本当に呪われるのか。

でも、私は少しも興味が無かった。

けど、友達のBは興味津々だった。

「ねえA、幽霊呼ぼうよ!」

「え?」

「まず、夜中の0時に<自主規制>に固定電話で電話をかける。

硬貨で、机を『コンツゥーツゥーコン、コンツゥーコンコン、コン、
コンツゥー、コンコンコン、コン、 ツゥーコンツゥー、コンコン、
コンツゥー、コンコン、コンツゥー、コンコン、 ツゥーツゥー、
コン』と叩く。

自分の名前を教える。

自分の家の場所を教える。

隠れ場所を教える。

電話を切る。

幽霊が入って来られるよう、窓を全開にする。隠れ場所に隠れる。

「一人でやること。
隠れ場所から夜が明けるまで隠れ場所から出ないこと。
必ず、刃物を持って隠れること。
電気をつけないこと。」

「なんか、ひとりかくれんぼに似てるね」
「そうだよ、やろうよ」
「でも、死ぬのに何で?」
「死ぬわけないでしょ!そうだ、
じゃあ私一人でやるから、Aには結果教えるね」

その夜

『もしもし、今、隠れてる』
「大丈夫?うわ、雑音」
『なんか、勝手にテレビがついて』
「それもう来てるんじゃ…」

それにしても、幽霊なんて…
何で家の場所を…
何であんなモールス信号みたいな…

……モールス信号。

私は、即座にモールス信号を検索した。

「p…l…e…a…s…e…」

Please kill me…

「逃げて、今すぐ!!」
『え、でも隠れ場所から出ちゃいけないって』

そっか、もう家の中にきてるんだから…
出たところで。
だからテレビがついてたのか。

「2時間は経ってるね、来てから」

私は、恐る恐る<自主規制>に電話をかけた。

『どなた?』

この声やっぱり、どこかで聴いた。
というか、幽霊が喋るとか。

人の声でしょ、これは。

”幼児連続殺人事件の犯人として、zさんが“

「zさんですか?」
『そうですが、そt』

ガチャッ

確定した。
Bは死ぬ。

『なんか…足音聴こえる』
『助けて』
『夜明けまで4時間ぐらいあるのに』
『寒い』
『一人でそんな待てない…!』

そこまできたら、
死ぬと事前に言われていたのにやったBが悪いだろう。
自業自得だ。

夜明け。

Bはもう死んでしまっていた。
可哀想に。

『小学生を被害者とした殺人事件が相次いでいます』

私はテレビを消して、いつも通り学校に向かった。

「今夜、幽霊呼んでみようと…」
「死ぬなんてどうせ…」
今日も、幽霊を呼ぶ遊びの話が常に聴こえる。
正体が何かも知らずに。
あの人たちも、いずれ……



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