洒落怖くん洒落怖くん

投稿者:ほぼ垂直落下さん(この怖いお話は、視聴者さんから寄せられたお話だよ。)

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(実話です。)今日は、テストの日だった。

テストと言っても、単元が終わった頃にやるようなテストではなく、一年度の最後にやるような、まとめのテスト。

自分は、この日のために、徹夜で一週間、猛勉強をした。赤点を取るわけにはいかない。

でも大丈夫。あんなに勉強したんだから。

そう思っていたら、Aがこちらに寄ってきた。

Aは、正直少し苦手な女の子。

頼みを断ったら怒ったり、「友達だよね!」などと言って自分の役割をやらせたり。

なるべく避けるようにしていたのだけど。

「ねえ、あたしたち、友達だよねっ!1番の親友だよねえ、あたし達!」

ほら来た、『友達』。

今日は、何をやらせるつもりだろうか。

「あたしさあ、全然勉強してなかったのぉ!だからさあ、手加減っていうかさぁ、わざと間違えて、悪い点数とって!あたし、人に負けるの嫌なんだよね〜!」

予想外の欲求。

今までは目を瞑っていたが、そればかりは受けられない。

「そ、それは、ごめん…。」

「え?なに?親友のお願い断るの?

うわ、最低。そんな人初めて見た。人として終わってるよね」

「………」

耐えられなくなって、その場を離れた。(何あれ。あんなこと言われたって、絶対に、わざと間違えるなんてことしない)

そう決意した。

「あと5分たったらテスト配るよ!」先生の宣言。

すると、再びAがこっちに来た。

「ねえ、ちょっと昇降口行こ」

「えっ、でも…」

「い、い、か、ら!」

そう言われて、強引に昇降口に連れて行かれる。

「で?手加減、してくれるんだよね?」

「……やだ」

勇気を絞り出したが、出たのは「やだ」という言葉だけ。

自分でも情けなかった。

「は?やだって言った?へえ、あたしのこと嫌いなんだ!

友達じゃないんだ!へぇーーー!!」

うん、そうだよ。あなたのこと嫌いだよ。

友達じゃないよ。

「いくら言われても!手加減はしない!」

「…へえ。なら」

Aがシャーペンのようなものを出した。

「友達じゃないなら、いらないや。あたしのためになってくれないなら、生きてる意味ないっしょ」

そう言って、芯が何センチも出たシャーペンをこちらに向けた。

あ、どうしよう。

そう思った時、先生がやってきた。

「二人共、ここにいたの?テスト配るから戻って」

助かった、そう思いました。

先生が来るのがもう少し遅かったら……。

あなたの周りには、Aのような人はいますか?

 



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