【実際にあった怖い話】長編#004|廃神社からの警告

昔高校生の頃、自分は本当に何も分かってない何処にでもいるバカなガキでした。

良い事も悪い事も、右も左も分からない、何が怖くて何が怖くないのか、本当に何も分かってないただのガキ。今思い出しても恥ずかしくなるくらいです。

 

そんな高校生の頃に体験した恐怖体験を話したいと思います。

あれは高校3年生の夏。自分は定時制の学校に通っており、定時制はバイクや車での通学が認められていました。そして高校3年になれば18歳になってくるので、車の免許を取り出す友人達が増えていきました。

そんなある日、仲の良い友人が自分より先に車の免許を取得し、やっと車が納車されるって言う日に二人でドライブに行く事になりました。

定時制の学校が終わるのは当時20:30分くらいで、授業が終わったらすぐに友人が買った車に乗りドライブへ。

車を運転している友人は一気に大人びた雰囲気に見え、私は凄くうらやましがっていたのを覚えています。

 

そうして1時間くらいドライブした後、友人が「行く所ないしどっか怖い所でも行ってみる?」なんてよくある流れになりました。

自分も友人も幽霊なんて見た事ありませんし、怖い体験もした事ありませんでした。さらに若いという事もあって「何が来ても無敵!」って心の底では思っていたくらいです。

そして何処に行こうと考えていた時、友人がつい先日たまたま先輩から「廃神社があってそこがすげー怖いらしい」って教わっていたのを自分に伝え、二人はそこへ行く事になりました。

その時は心霊スポットなどまだあまり行った事が無かったので、廃神社に関して何も抵抗はありませんでした。(今冷静になって考えてみてみると、廃病院とか廃ホテルとかは沢山ありますが、廃神社は本当に危険です)

 

場所は少し遠く、40分くらい車を走らせた所でやっと目的地の廃神社に到着しました。そこはもう何百年も前からあるような神社で、鳥居もボロッボロ。

自分と友人はもうテンションが上がって、神社の中へ入り色々とイタズラをしていました。その辺に落ちている物やドアなどを蹴っ飛ばしたり、立ち小便をしたり。(今思い返しても本当にバカでした)

そうして少し経った頃、神社の周りは沢山の木に囲まれていたのですが、少し横に入って奥に進んでみる事にしました。少し歩いていくと急に地面の感触が変わり、何だろうと思い足で木の木っ端などをどかすと、そこは地面に扉がありました。

「これもしかして地下か!?」

そう二人で顔を合わせた後、扉を開けると予想通り地下へ行ける階段が隠れていました。それを発見した二人はさらにテンションがあがり、「よし!入ってみよう!」っと一切迷う事なく地下へ進んでいきました。

 

地下へ続く階段はとても狭く、人一人が入れるギリギリの幅。そして螺旋階段のようになっており、本当に狭くてとても臭かったのを覚えています。(ホコリとカビのような匂い)

螺旋階段の全径は2mもないくらい。そのくらい狭かったのを覚えています。そうして降りていくと、螺旋階段の真ん中に小さな不動明王みたいな像が置いてありました。

その像は仏さまのような格好をしている感じで、片手には剣を縦にして持っています。そしてその像を囲むようにくぼみがあり、そのくぼみには水が溜まっていました。

他にも風車や、お経を読む時にお坊さんが必ず見ている例の物や、木魚とローソクたても一緒に狭い所にギリッギリのスペースで置かれていました。

私は「この像かっけぇ~!持って帰ろう!車に置いたら強そうじゃね?」とかなんとかアホみたいな事を言い、迷うことなくその像を手に帰る事にしました。

 

車に乗ってその像を目の前のダッシュボードの上に置き、「倒れるから両面テープないの?」なんて言っていたのを覚えています。そうして自分の家に着き、その像はそのまま友人の車に置いたまま「じゃぁまた明日な!」って言ってその日は別れました。

家に着くなり早々電話が鳴りました。相手は彼女からでした。

彼女と電話で今日行ってきた廃神社の事などを話すと、彼女は怖がり、その反応を見た私はさらに面白がり途中ある事ない事言って彼女と数十分電話をしていました。

そうして深夜を過ぎた頃、眠くなってきたのでその日はもう寝ようと思い彼女との電話を切った瞬間、先ほど一緒に廃神社に行った友人から電話がかかってきました。

 

そこで私は電話に出るなり、友人は開幕こう言いました。

「どうした?なんかあったのかよぉ?^^」っと。

なぜだか少し嬉しそうに言っているのですが、彼の言っている意味がまったく理解出来ないので「えっ?どうしたってどういう事?」っと聞き返すと、友人は「はっ?今電話かけてきたろ!女いるんだろ?」っと言ってきました。

 

今の今まで彼女と電話していたのにいきなりそんな事を言われ、「お前誰かと間違ってるって。俺ずっと彼女と電話してたもん」と伝えると、友人は「間違いねーよ!お前から電話来た着信残ってるし!俺を騙そうとしても無駄だからな!」といってその証拠画像を自分に送ってきました。

そして送られてきた画像を見る限り、間違いなくたった今自分の携帯から友人へかけていた履歴がそこにはありました。

 

自分も嘘は付いていないので、同じように彼女と電話していた履歴を画像添付して友人にメールしてみせると、相手もしぶしぶではありますが信じてくれました。

しかし私の携帯から友人に電話がかかってきたのは事実で、彼は電話の内容を私にこう教えてくれました。

「いや、電話でたらさ、お前の声はしないんだけど、少し小さい声で女の声が聞こえたんだよ。〇〇?(私の名前)って何回か聞いても返事はなくてさ、なんかその女は徐々に笑うようになっていったんだよ」

んで俺が、「からかってんのか!?っていったらそのまま電話が切れたからさ、それですぐお前にかけなおしたんだよ」

っと言いました。そんな話を聞いても信じられるわけがなく、しかしお互い電話履歴を見せあいっこしたから「なんか変だなぁ」っと納得するしかありませんでした。

そして友人に「もう家なの?」って聞くと、「ん?今コンビニ。もう帰るよ」っと返してきました。

 

それで電話を切り、その日はそのまま寝る事にしました。

翌日学校へ行くと友人がいなく、今日ズル休みか?なんて思っていたら、担任の先生がきてクラスの生徒たちに向かってこう言いました。

「○〇(友人の名前)は昨日事故にあい、大したケガではないんだが大事をとって今日は休むそうだ。」

それを聞いた私は休憩時間にすぐに昨日の友人に電話をかけました。友人はすぐに電話に出てくれたのですが、彼はまったく元気がありませんでした。

大丈夫か?っと聞くと、「大丈夫だけど車買った初日に廃車になっちまった・・・」っと教えてくれました。どうやら昨日電話を切った後、彼はコンビニから帰る途中スピードを出し過ぎて事故にあい、車は廃車になってしまったそうです。

 

この時は廃神社に行った事が原因で事故にあったとは、私も友人もまったく思っていませんでした。

そうして1ケ月くらい経った頃、いつものように学校にいたら後輩が急に話しかけてきました。

どうやら後輩は先日、私が前に行った廃神社へ別の先輩の車で行ってきたそうです。地下室の存在は前に話した時に教えていたのですが、その後輩も地下室に入ってみたそうなんです。そして後輩はその時、地下室にある風車を持って帰ったっと言いました。

 

そして廃神社を出て家についたら、急に一緒に行った先輩から電話がかかってきて、電話に出ると受話器からはまるで水中で人が溺れているような音で「ブクブクブク・・・」という音がずっと聞こえていたそう。

先輩にかけなおしてもその先輩は電話してないの一点張り。

後から考えてみたら、きっと事故にあったのもその後輩が電話かかって来たのも、ふざけて廃神社に行って荒らしたバチなのかもしれません。

私達はその時その程度で済みましたが、本当にそういう事ってあるのかもしれません。皆さんは心霊スポットに行く時は、くれぐれもその場にある物を持ち帰らない事をオススメします。

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