【実際にあった怖い話】長編#006| 無差別な呪い

これは俺の友人に起きたゾッっとする話であり実話です。

以前大型の部品などを製造する工場で友人と働いていた頃のお話です。ある日の作業中、友人の右手の5本の指に、指の根元から先にかけて赤いペンキのようなものがベッタリと付いているのを見つけました。

 

俺は友人に「それどうしたの?」って聞くと、予想通り友人は「ペンキついてさー。落ちないんだよねぇー」っと軽く返してきた。

仕事ではペンキを使う事が一切ないので俺が「どこで付いたの?」って聞くと、友人は「んー、ちょっと遊んでてね」っと軽くはぐらかされたような感じで返してきた。

 

なんか言いたくない事情でもあるのかなと思いその時はそれ以上突っ込むことはしませんでした。

そしてそれから二日くらい経った頃でしょうか。その時はたまたま友人とお昼の休憩が重なり一緒に昼食をとっていた時、急に友人がこう語り始めました。

「実はこの手のペンキさ、何をどう洗ってもまったく微塵も取れないんだよ。ネットで色々ペンキ落とす方法を調べたりもしたんだけど何やってもダメ。そしてさ、実はこれペンキかどうかもわかんないんだよね」っと謎の発言をしてきた。

 

自分で付けたのにペンキかどうかわからないってどういう事?っと俺は当たり前の返答を返した。

すると友人はさらに詳しく教えてくれた。

「いやね、先週いつも帰り道にしている橋の下を歩いていたわけ。するとそこには小型のすごい古臭いボロボロのバッグが落ちてたのよ。

んで俺は周りに誰もいない事を確認しつつ、財布でも入ってないかなーって思って中を見てみたら、なんとそこには手鏡が入ってたわけ。しかもすごい古臭い感じの。そしてバッグから出す時に取っ手を軽くもったらその時に赤いペンキのようなものがついたんだよ」

 

「鏡も割れてたし古臭くて気味が悪かったからそのままバッグに戻して帰ったんだけどさ、そのインクが何をどうしてもおちないんだよ。」っとこのように教えてくれました。

俺は持ってる知識を総動員し、手に着いた赤いインクを落とす方法を「あれは試した?あれは?」っと聞いたが本当に手あたり次第色んな事を試したが落ちないらしい。

そうして2ケ月くらい経ってからだろうか。

 

その日何気なく友人の手が視界に入って来たんだが、2ケ月経ってもその赤いインクは一切色あせることなくハッキリと残っていた。

「お前ちゃんと毎日手洗ってる!?笑」っとからかったが、その友人は真面目な顔をして「1日4回くらい洗ってるけどほんと落ちないんだよ」っと返してきた。

100歩譲ってあの時手鏡の取っ手に仮にペンキが塗られていたとしても、ちょっとしたら乾いてそうだし、なにより2ケ月も毎日手を洗ってるのに一切まったく落ちる気配がないのも、俺は不思議だなぁっと思っていた。

そうしてそこからさらに1ケ月くらい経った頃だろうか。

友人は仕事の作業中、事故にあいインクが付いていた方の指全部を切り落とすハメになった。

 

その時はもう大騒ぎで、切り落ちた指を一切のためらいなく会社の社長は掴んで氷漬けの袋にいれている姿があった。

「大丈夫だ。すぐに救急車がくるし切り口も綺麗だから元に戻る!」っと友人を勇気づけていた社長の姿は少し頼もしかった。

翌日社長から友人の容態を聞いたが、どうやら手術中に切り落ちた指はありえないくらい急速に腐敗し、全ての指は接合不可だったと聞かされた。その時の医師もこんな事は考えづらいと言っていたそうだ。

 

そうして容態が安定した頃お見舞いにも行ったが、なんて声をかけて良いのかわからず気まずかったが一生懸命励ました。

そうしてそこから2ケ月くらいしてからだろうか、友人が退院しているのを聞いて俺は会う事になった。

するとそこで友人はこのように俺に話しかけてきた。

「あの事故が起きる時、俺変な物を見たんだよ。急に何かの気配がしたと思ってその方を向いたらさ、人と同じくらいのおっきい黒いモヤみたいなのがそこにあってさ、そのモヤは急に俺が操作している機械を包み込むように覆いかぶさり、えっ!?って思ったその瞬間急に事故にあったんだよ・・・」っと。

 

にわかには信じがたい話だが、以前のような友人に対しての軽いノリで返す事は出来ず、俺は真顔で黙って聞く事しかできなかった。

そんな事件があった後、後日その時俺は幼馴染にお寺の息子がいたんだが、そいつと夜一緒に食事を取っていた。

そして事故にあった友人から聞いた話とその経緯、気になる手に着いたインクの事など全てその幼馴染に話した。

するとそいつは目をハッキリと開いたままスラスラとこのように教えてくれた。

 

「あー、それはたぶん呪物の類だよ。昔よく海外に行っていた親戚から聞いた事がある。

タイだったかフィリピンだったかで昔からある呪いで、鏡に呪いを込めた後でその鏡を割る事でそこに呪いを封じる事が出来るって言ってた。そしてその呪いの特徴は、呪われている間は目に見えるって事。」

「その赤いインクは術者の血だよ。呪われてる間は洗っても物理的に落とす事は出来なく、お祓いに成功するとキチンと落ちるんだとか。

その呪いってきっと精神を病んだ人が無差別にかけたんだろうね。その友人気の毒だったね」

それを聞いた時もちろんすぐに信じる事は出来なかったが、その友人は子供の頃からどこか不思議な雰囲気があり、今は家のお寺を継ぐお坊さんをしているんだが決して軽はずみで変な事を言う奴ではない。だから俺はそいつの言う事は信用できた。

 

それを聞いてしまった俺は、この話を友人にすべきか黙っておくか凄い悩んだ。

そこで逆の立場だったらと考えたら、大事な指が5本も無くなって真相を知らないのは嫌だと思い、意を決してその時聞いた話をそのまま友人に話す事にした。

その友人に事の経緯を説明し聞いた話を聞かせると、そいつは顔をこわばらせ、下を向いたままこう俺に呟いた。

「教えてくれてありがとう・・・なんだか俺もそんな気がしてたんだ。あの黒いモヤはやっぱり見間違えじゃなかったんだ」っと。そんな事があってそこから1ケ月くらい経った頃、俺は友人を励まそうと休みの日にメールして、そいつの家に遊びに行く事になった。

 

そいつの部屋に入ると、昼間だというのになぜかカーテンを閉め切っていて部屋はかなり薄暗かった。俺は友人はまだ事故のショックから立ち直れてないんだと察した。

だから元気を出して前向きに生きて欲しいという気持ちから、意識的に明るい声をだし

「お前なに昼間なのにカーテン開けてんだよ!」っと言いながらカーテンを開けようとそこに手をかけた瞬間、いきなり大きな声で友人が「やめろっ!」っと叫んできた。

急な出来事に驚いて友人の方を振り返ると、そこにはまるで生気が無いやせこけた友人の姿があった。

 

この短期間で人はここまで変わる事が出来るのか?というくらい変わり果てた友人の姿を見て、俺は言葉が出なかった。

そして友人は立ったまま下を向き、ボソボソと話始めた。

友人「この前はありがとね・・・教えてくれて。。。」

俺「おっ、おう。大丈夫かお前?」

友人「あの後考えてさ・・・そしてどうしても納得が行かなくてさ・・・なんで俺がこんな目に合わなきゃいけないんだって・・・」

友人「だから同じ事をする事にしたんだよ・・・」

友人「最初は中々探せなかったんだけど、ずーっと探してたら見つけちゃってさ。あの鏡の作り方・・・」

友人「だから先週俺が拾った場所に作った鏡を置いてきたんだ・・・そしたらさ、あの鏡を誰かが拾ったって教えてくれたんだよ」

俺「えっ?だ、だれが?」

友人「ふふふ・・・」

変わり果てたその友人の姿を見て俺は怖くなり、「ごめん、急用思い出したから帰るわ」っといってすぐに部屋を出た。

どうやら友人は自分がハメられた呪いを繰り返す選択を取ったようだ。その後怖くてそいつに連絡する事はできず、又、自分に呪いが移るのを恐れ俺は一切その友人とはもう関わっていない。

その出来事があってからは、道に落ちている物は絶対に触れないようにしている。

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